2024.3.4 BLOG
広島市安佐北区可部の内科クリニック、土井クリニックです。
近年、若年での大腸がん発症が世界的に増加してきていることが、医学界で注目されています。
米国では50歳未満の成人の大腸がん発生率が1990年代と比べて2倍以上に上昇しました。日本を含むその他の国でも年2~4%ずつ増えていると報告されています。
私も当クリニックで大腸内視鏡検査を開始してまだ1年足らずですが、既に複数名の若年性大腸がん患者さんに遭遇しており、大腸がんの低年齢化を実感しております。
【Yahoo!ニュースより引用】
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日本人に最も多いがんである「大腸がん」。日本における死亡者数は半世紀でおよそ6倍となり、年々数が増え続けています。これまで増加の理由の1つとして高齢者の増加が挙げられてきましたが、最近は50歳未満の若年性大腸がんが増えていると指摘されています。この状況について甲斐沼医師に伺いました。若年性大腸がんの初期症状は?
編集部:
若年性大腸がんの初期症状について教えてください。甲斐沼先生:
患者数増加が指摘されている若年性大腸がんですが、アメリカのワシントン大学セントルイス校の研究グループが、若年性大腸がんに特徴的な初期症状を調べています。研究グループは若年性大腸がん患者5075人と、対照グループに選んだ2万2378人のデータを用いて、自覚症状の有無と発症リスクの関係を解析しました。その結果、若年性大腸がんと診断される2年~3カ月前までによく起きた症状は、腹痛(11.6%)、直腸出血/下血(7.2%)でした。これは少量の出血が持続している状態で、最初は便の表面に血がついている程度でした。また、症状と発症リスクの関連では、直腸出血が5.13倍、体内での慢性的な出血で生じる鉄欠乏性貧血が2.07倍、下痢が1.43倍、腹痛が1.34倍でした。さらに、この4つの症状が重なるほど若年性大腸がんと診断されるリスクが高く、1つの場合は1.97倍ですが、3つ以上の場合約7倍に跳ね上がることも示されています。
大腸がんの検査方法は?
編集部:
大腸がんの検査方法について教えてください。甲斐沼先生:
日本では既に、2日分の便を採取して便に混じった血液を検出する「便潜血検査」が40歳から推奨されています。がんやポリープなどの大腸疾患があると大腸内に出血することがあるため、その血液を検出する検査です。検診の間隔は毎年定期的に受診することが推奨されています。精密検査をする場合の第一選択は、「全大腸内視鏡検査」です。検診で「異常あり」という結果が出た場合は、便潜血検査の再検査はおこなわず、全大腸内視鏡検査を受ける必要があります。全大腸内視鏡検査は、下剤で大腸を空にした後に内視鏡を肛門から挿入し、直腸から盲腸までの大腸の全部位を観察して、がんやポリープなどの病変の有無を確認する検査です。必要に応じて組織を採取して、悪性かどうかを診断します。全大腸内視鏡検査は、がんやポリープに対する診断精度が非常に高い検査です。そのほかの精密検査としては、大腸X線検査や大腸CT検査があります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c3d16a4e3050b8cb8b0b9ace7f0e60a724611dd
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若年性大腸がんが増加している原因ははっきりとはしていませんが、不健康な食事や体重の増加、腸内細菌の乱れ、慢性炎症などが関与していると考えられています。脂肪や加工肉が多く、果物や野菜の少ない食事の摂取が日常的になると、腸内細菌叢(さいきんそう)が乱れてしまいます。ちなみに腸内細菌叢(さいきんそう)は「腸内フローラ」とも呼ばれています。
そうして増加した悪玉菌の一部が腸の粘膜に慢性炎症を起こしたり、DNAを損傷する物質を分泌したりすることが、大腸がんの発生に関わっていると考えられています。また、過体重や運動不足が大腸がんの発生リスクとなるというデータもあります。日常から食事・運動に気をつけたいですね。
一方で健康的な食事をして適度な運動をしていれば、大腸がんにならないというわけではありません。
そのような生活をしていても大腸がんになってしまうことはあります。大腸がんは早期に発見することが出来れば高確率に根治することが出来る病気です。
若年性大腸がんに特有の症状というものはありませんので、
・便に血が混じる
・お腹が張る
・長期間続く腹痛・下痢・貧血
上記のよう症状がおありの方は、大腸内視鏡検査を受けることをお勧めいたします。
私も日頃から便通が順調とは言えないので、35歳から3年に1回程大腸内視鏡検査(大腸カメラのことです)を受けています。
当院の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、患者様に苦痛なく検査を受けていただくため、鎮静剤を使用し、眠った状態での検査が可能です。
病院嫌いの方、大腸カメラに「怖い、つらそう」などのネガティブなイメージをお持ちの方は、一度ご相談ください。
土井クリニック